保護猫をボランティアで飼育する
『和泉・ねころじの会』小檜山学さん
和泉・ねころじの会概要
和泉・ねころじの会を運営する小檜山さんは、“人と猫が共に暮らす街づくり”をテーマに大阪府和泉市のマンションでその活動をしている。11Fの4LDKの部屋全室で保護猫を預かり飼育。この活動は2015年にスタートしている。
ボランティア登録者は23名、内4名が常時具体的に活動しており、毎年65匹ぐらいの猫が里親の下へ卒業している。
保護猫について
引き取る子猫には、必ず一匹一匹名前を付けている。名前を付けて初めて書類作成をスタートする。病院に行くと、いつ生まれたか、いつから保護しているか、血液検査(陰性)はいつしたか、ワクチン接種はいつ等のカルテが作成され、その際に名前は必須である。
昔は99%死んだが、今は効く薬ができてきた。ただし朝晩3か月同じ時間に投薬が必要。金額的にもかなりの負担になってくる。
昔と比べて、最近はガンも多くなった。手術費用は人並みにかかることが当然となっている。
当時、病院に検査で預けた猫が猫パルボウイルスに感染していたことが判明。小檜山さんは、病院から連絡を受け除菌洗浄液(パルシャット・プロ)を持って病院に向かう!担当医は大阪府立大出身の方。
パルシャット・プロは大阪府立大の田嶋先生が開発した除菌液と説明し、直ぐに病院診察室内をパルシャット・プロで除菌をすることになる。
そして、マンションに帰り、4LDK内にあるあらゆるものをパルシャット・プロで除菌する。場合によっては廃棄するものもあった。噴霧は業務用のツールを使用して行った。
猫パルボウイルスは、2021年8月に発生した。その8月には、パルシャット・プロ18ℓ×3箱、9月は18ℓ×1箱を使用することとなった。
猫パルボウイルス発生時には7匹が感染し3匹が死んだ。しかし、パルシャット・プロで除菌した後においては、猫パルボウイルスは発生していない。
除菌洗浄液
“パルシャット・プロ”を使用
おしっこの処理は弱酸性次亜塩素水で拭いてから、パルシャット・プロを噴霧して拭き取っている。猫が吐いたものもパルシャット・プロを噴霧してきれいに拭き取る。
また、保護されてきた猫と一緒に持ち込まれたもの、菌が付いていそうなものは全てパルシャット・プロをしっかり噴霧して廃棄する。
除菌液は、以前は塩素系のものを使用していたが、塩素系成分が気になることから塩素を使用していないパルシャット・プロを使用している。
ロイヤルカナンのセミナーに参加したとき、大阪府立大学の田嶋先生が講師だった。講演後の質問で、パルボウイルスに効きますか?と聞かれた田嶋先生が、『瞬殺です!』と即答だったことが印象に残って、後日パルスシャット・プロを購入して使い、今も継続使用に至っている。
里親探し、里親対応
保護猫の紹介は、ネットサイト『ジモティー』等に掲示している。そこには何枚かの写真とプロフィールが紹介されている。ほしい猫が見つかったら連絡があり、メール、電話、対面にて里親が決まることもある。
保護猫を見に来た人にアンケートを依頼。里親になるためには、猫の習性を知り、場合によっては、猫を飼うために家の修繕も必要とアドバイスしている。
トライヤルで3週間の期間、里親になりたい人が実際に飼ってみて反応を確認する機会を設けている。小檜山さんはその家に必ず行って、猫を飼うための様々なアドバイスをしている。
里親希望を断ることもある。独身の若い男性、家の中が荒れ果てている方などは基本的に断る(猫にとって幸せでなくなるため)こととしている。8年間で数回里親を断っているとのこと。
猫が好きだからではなく、社会貢献の一環として、やるなら中途半端でなく、徹底的にやると決めて取り組んでいるとのこと。
保護猫・犬の現状
日本の保護猫・犬の活動は欧米と比較すると遅れている。市町村では動物愛護センターが保護するが、日本は犬・猫の収容所化(シェルターしてシステムができていない)イメージ。単に保護して、欲しければあげるだけ。
5年前までは、ガス室で殺処分していた。世界の動物愛護の目が厳しくなり殺処分禁止となったが、行政は引き取りを断ることが多くなった。それによって殺処分は減ったが、野良が増えてしまったということである。
海外(ドイツ・アメリカ)では、100~200か所、犬・猫を入れるシェルターがある。そこには医療室があり、獣医師も常駐している。里親希望者はそこに行くことで好みの猫を探すことができる。
TMCは、小檜山さんの“人と猫が共に暮らす街づくり”というテーマの下活動されている“和泉・ねころじの会”について、その活動及び取り組みに共感・感動してパルシャット・プロを通じて協賛しています。